アキ部長「あの件どうなってる?」って聞かれたから、経緯を丁寧に説明してたんだよ。そしたら役員に「で、結論はどっちなんだ!」って怒鳴られちまった……。
一生懸命やってるのに、なんで俺の話は伝わらんのかなぁ。もう報告するのが怖いよ、神さま……。



ふむ……お主、また「起承転結」で長々と紙芝居をしてしまったんじゃな? 忙しい相手には「結論ファースト」が鉄則じゃよ。
そのための最強の武器が「PREP(プレップ)法」じゃ。



プレップ……? 予備校か何かか? 新しいカタカナ語は覚えられんぞ!



ほっほっほ。安心せい。お主が覚えなくても、わし(Gemini)に「コピペ」して丸投げすれば、勝手にPREP法に変換してやるわい。
思考停止で「デキる営業」になれる魔法の杖、授けてしんぜよう。
「話が長い」「何が言いたいのかわからない」 営業職としてキャリアを重ねてきた40代の方ほど、こんな指摘を受けてショックを受けた経験があるのではないでしょうか?
若手時代に叩き込まれた「情熱」や「丁寧な経緯説明」が、スピード重視の現代ビジネス、特にチャットやオンライン会議が主流となった今、かえって「コミュニケーションコストが高い」と敬遠される原因になっています。
そこで必須となるスキルが、結論から話すフレームワーク「PREP(プレップ)法」です。
この記事では、単なるPREP法の解説にとどまらず、生成AI「Gemini(ジェミニ)」を使って、あなたの日報や営業トークを一瞬で「伝わる文章」に変える裏技を徹底解説します。
精神論で話し方を変えるのではなく、「型」と「AI」で、明日から「仕事ができる人」の評価を手に入れましょう。
なぜ、できる営業マンは「PREP法」を使うのか?
まずは敵を知る……いえ、武器を知ることから始めましょう。
なぜ今、ビジネスの現場で「PREP法」がこれほどまでに求められているのでしょうか。
そもそもPREP法とは?(Point, Reason, Example, Point)
PREP法とは、以下の4つの要素の頭文字を取った、論理的な話し方・書き方のフレームワークです。
【PREP法の基本構造】
- Point(結論):要点、主張、結論を最初に述べる。
- Reason(理由):なぜそう言えるのか、理由を説明する。
- Example(具体例):具体的な事例、データ、エピソードを挙げる。
- Point(再結論):最後にもう一度、結論で締める。
この順番で話すだけで、話の説得力が劇的に向上し、相手にストレスを与えずに情報を伝えることができます。
40代営業職が陥る「起承転結」の罠



俺たちは学校で「起承転結」が大事だと習ってきたんだぞ! 物語みたいに最後にオチがある方が面白いじゃないか。



そこが落とし穴じゃ。ビジネスは小説ではない。「結」まで聞かないと何の話かわからない時間は、相手にとって「苦痛」でしかないのじゃよ。
40代以上のベテラン営業職に多いのが、以下のような「時系列(起承転結)」での報告です。
- × ダメな例(時系列): 「昨日、A社に行ってきまして、担当のBさんと雑談していたんですが、最近競合の動きが活発だそうで、予算も厳しいという話になりまして……(中略)……なので、今回の受注は難しそうです。」
これを聞いている上司の脳内は(で、受注できたの? どっちなの!?)というイライラで埋め尽くされています。
これをPREP法に変えるとこうなります。
- ○ 良い例(PREP法): 「今回のA社の受注は失注しました(結論)。理由は、競合他社が当社の半額で提案をしてきたためです(理由)。実際にBさんから競合の見積もりを見せてもらいましたが、原価割れ覚悟の価格でした(具体例)。そのため、今回は撤退すべきと判断します(再結論)。」
いかがでしょうか? 最初の3秒で結果がわかるため、上司はすぐに次の対策を考えることができます。
結論ファーストが「相手への最大の配慮」である理由
現代のビジネスパーソンは、大量のメール、チャット、オンライン会議に追われています。 Microsoftの2024年の調査によると、ビジネスマンが1日に処理する情報は10年前の数倍に膨れ上がっていると言われています。
そんな中で「結論ファースト」で話すことは、単なるテクニックではなく、「あなたの時間を奪いません」という相手への最大の配慮(リスペクト)なんです。
「PREP法で話せる人」=「相手の時間を大切にする人」=「仕事ができる人」という評価につながるわけですね。
【コピペOK】場面別!営業で使えるPREP法の実践例文
では、具体的に我らがアキ部長の「菓子メーカー営業職」を舞台に、明日から使えるPREP法の例文を見ていきましょう。
主力商品『完全乾燥(パーフェクト・ドライ)サブレ』を売り込むシーンを想定します。
1. 商談・プレゼン編(商品を売り込む)
お客様に商品を提案する際、ダラダラとスペックを説明していませんか? PREP法を使えば、お客様のメリットが一発で伝わります。
商談でのPREP法トーク例
- Point(結論): 「御社のギフトコーナーに、弊社の『完全乾燥サブレ』を導入することを提案します。」
- Reason(理由): 「なぜなら、この商品は賞味期限による廃棄ロスをほぼゼロにできるからです。」
- Example(具体例): 「一般的なサブレの賞味期限は3ヶ月ですが、弊社のサブレは特殊製法により『賞味期限3年』を実現しています。実際に導入いただいた〇〇百貨店様では、在庫廃棄率が前年比95%削減されました。」
- Point(再結論): 「ですので、利益率改善のために、ぜひこのサブレをお取り扱いください。」
2. 上司への報告・日報編(トラブル報告も怖くない)
上司への報告、特に「悪い報告」ほどPREP法が輝きます。言い訳から入るのは最悪手です。
トラブル報告のPREP法メール例
- Point(結論): 「【緊急】C社への納期が3日遅れる見込みです。対応のご指示を仰ぎたく報告します。」
- Reason(理由): 「配送業者のトラックが事故に巻き込まれ、商品の一部が破損したためです。」
- Example(具体例): 「現在、工場の在庫を確認したところ、代替品を本日中に発送すれば、最短で明後日の到着となります。C社担当者には第一報を入れ、謝罪済みです。」
- Point(再結論): 「代替品の緊急発送を進めてよろしいでしょうか? ご決裁をお願いいたします。」
3. 【注意】PREP法を使ってはいけない「NGシーン」とは?
万能に見えるPREP法ですが、使ってはいけない場面があります。それは「謝罪」や「共感」が求められるシーンです。
- × 謝罪でのPREP法(サイコパス営業): 「結論から言うと、御社のご要望には応えられません(P)。理由は当社の規定だからです(R)。例えば過去にも同様のケースでお断りしています(E)。だから無理です(P)。」



うわぁ……これは火に油を注ぐな。俺でも殴りたくなるぞ。



そうじゃ。相手が感情的になっている時や、寄り添いが必要な時は、PREP法ではなく「DESC法」(描写→表現→提案→結果)や、まずは謝罪と共感を優先するのじゃ。
PREP法はあくまで「論理的」に情報を伝えるツール。
「冷たい」と感じさせないよう、クッション言葉(「大変恐縮ですが」「申し上げにくいのですが」)をPの前に挟むのが、大人のマナーです。
【秘策】Geminiに「PREP法」で書かせる神プロンプト



理屈はわかったけどさぁ……いちいち「これはPointで、これはReasonで……」って考えるのが面倒なんだよ! 俺は考えるより先に口が動くタイプなんだ!



まったく、しょうがないのう。そこでお主の得意技「丸投げ」の出番じゃ! Googleの生成AI「Gemini(ジェミニ)」を使えば、お主のダラダラした文章を一瞬でPREP法に変換できるぞ。
ここからは、思考停止で使える「Gemini活用術」を紹介します。 他のAI(ChatGPTやClaude)でも可能ですが、GeminiはGoogle Workspace(GmailやGoogleドキュメント)との連携が最強であり、処理速度も速いため、忙しい営業職には最適です。
1. 自分のダラダラ文章を「PREP法」に変換させる方法
日報やメールの下書きを、そのままGeminiに貼り付けてください。そして、以下のプロンプト(指示文)を使います。
【ダラダラ文章修正プロンプト】
以下の[文章]は、上司への報告メールの下書きです。 これを「PREP法」を用いて、簡潔かつ論理的なビジネスメールにリライトしてください。 重要な事実は漏らさず、言い訳がましい表現は削除してください。
[文章] (ここにあなたが書いたダラダラした文章や、箇条書きのメモを貼り付ける)
これだけで、Geminiがあなたの代わりに「結論ファースト」の美しいメールを作成してくれます。
アキ部長のような「口頭入力(音声入力)」で適当に喋ったテキストを放り込むだけでも、完璧に整えてくれます。
2. 「[商品名]を売るためのPREP法トークを作って」と無茶振りする
商談の準備時間が取れない時、ゼロからトークスクリプトを作らせることも可能です。
【営業トーク作成プロンプト】
あなたはベテランのトップセールスです。 以下の[商品]を、[ターゲット]に売り込むための営業トークスクリプトを作成してください。 構成は「PREP法」を厳守し、相手が思わず「なるほど」と頷くような具体的な数字や事例を(架空でも良いので)盛り込んでください。
[商品]:完全乾燥(パーフェクト・ドライ)サブレ。賞味期限が3年あり、非常食にもなる美味しいお菓子。 [ターゲット]:企業の総務担当者。防災備蓄品の入れ替えを検討している。
これを入力するだけで、Geminiは「防災備蓄品としてのサブレ」という切り口で、完璧なPREP構成のトーク台本を数秒で出力します。
あなたはそれを読み上げる(あるいは自分の言葉に直す)だけです。
3. Google Workspace(Gmail/Docs)で直接Geminiを使う未来
2025年現在、Google Workspace(有料版)にはGeminiが深く統合されています。
Gmailの画面上で「このメールへの返信をPREP法で書いて」とボタン一つで指示を出したり、Googleドキュメントで箇条書きから企画書を一発生成したりすることが日常になっています。
いちいちChatGPTの画面を開いてコピペして……という作業すら不要なのです。
これが、私が「営業職にはGemini一択」と推奨する理由です。
- Gmailの右上のGeminiマーク: 受信した長文メールを「要約して」と頼み、要点を把握してから「PREP法で返信作成」を依頼する。
- Googleドキュメント: 議事録のメモを貼り付け、「この内容から、決定事項をPREP法でまとめた報告書にして」と指示する。
この「シームレスな連携」こそが、アナログ営業職がDX(デジタルトランスフォーメーション)の波に乗る一番の近道です。
まとめ:型(PREP)を知り、AI(Gemini)に頼れば、営業はもっと楽になる


今回の記事のポイントは下記のとおりです。
【本日のまとめ】
- 40代営業職が評価されるには、「結論ファースト(PREP法)」への意識改革が必須。
- PREP法は「P(結論)→R(理由)→E(具体例)→P(結論)」の黄金パターン。
- 自分で文章を組み立てるのが苦手なら、Geminiに「PREP法で書き直して」と丸投げすればOK。
- Google Workspace環境なら、Gmailやドキュメント内で直接AIを使えるため、作業効率が爆上がりする。



なるほどなぁ。俺が頑張って論理的に考える必要はなくて、「論理的にして」ってAIに頼めばよかったのか! これなら俺にもできそうだ。



その通りじゃ。大事なのは「型(PREP)」を知っていること。そして、面倒な作業はAIに任せて、お主は「お客様の心」に向き合うことに時間を使うのじゃよ。それが本来の営業の仕事じゃからな。
「話が長い」と言われるのは、あなたの情熱がある証拠でもあります。その情熱を、PREP法という「枠」と、Geminiという「パートナー」を使って、正しく相手に届けてあげてください。
きっと明日からの景色が変わるはずです。
よくある質問(FAQ)
- PREP法だと冷たい印象になりませんか?
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結論だけの棒読みだと冷たく感じられます。クッション言葉(「恐れ入りますが」「結論から申し上げますと」)を挟んだり、Reason(理由)の部分で相手への配慮を見せることで、柔らかく伝えることができます。Geminiに「丁寧な口調で」と指示を追加するのも有効です。
- 無料版のGeminiでもPREP法のリライトはできますか?
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もちろん可能です。 無料版でも文章生成能力は非常に高いので、まずは無料版で「PREP法リライト」を試してみてください。業務でGmailなどを頻繁に使うようになったら、Workspace版(有料)の検討をおすすめします。
- プレゼン資料(パワポ)にもPREP法は使えますか?
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最適です。 1枚のスライド、あるいはプレゼン全体の構成をPREP法にすることで、聞き手が迷子にならない強力なプレゼンになります。「Geminiにスライド構成案をPREP法で作らせる」のもおすすめです。

