アキ部長まいったぞ神さま…。 先日、社長から「今後の営業戦略を出せ」って言われてな。「SWOT分析でもして、自分の強みを活かせ!」とか言われたんだが…。
ノートに書き出してみたら「強み:なし」「弱み:IT音痴、足が臭い、腰痛」って、ただの悪口リストになっただけじゃねーか!これじゃ売上どころか、俺のメンタルが倒産するわ!



ほっほっほ。相変わらずのポンコツぶりじゃな。 よいかアキよ。「自分の強み」なんて、自分自身で探しても見つかるわけがないのじゃ。
なぜならお主の「強み」は、市場(お客さん)が決めるものだからじゃよ。
今回は、アキ部長のように「自己分析をすると自信をなくす」という40代営業職のために、生成AI『Gemini』を使った「絶対に凹まない、攻めのSWOT分析」を解説します。
ChatGPTやClaudeなど優秀なAIは他にもありますが、「市場のチャンス(機会)」を探すなら、Google検索と直結しているGeminiが一歩リードしています。
APIや複雑な設定は一切不要。アナログな「コピペ」と「ファイル読み込み」だけで、あなたの営業人生を変える反則技をお伝えしますね。
- なぜ? 自分の脳内だけでSWOT分析をすると「弱み」ばかり出て凹むから。
- どうする? GeminiにGoogle検索させて、外の世界にある「機会(チャンス)」を見つけてもらう。
- 具体的には? 商品名を入れるだけの「コピペ用プロンプト」と、日報を読ませる「ファイル丸投げ術」を紹介。
なぜ、個人のSWOT分析は「弱み」ばかり出てくるのか?


結論から言うと、「自分の脳内にある情報だけで分析しようとするから」です。
そもそもSWOT分析とは、経済産業省や中小企業庁も推奨する経営フレームワークですが、以下の4つの要素で構成されます。
| 要素 | 分類 | アナログ営業の脳内 |
|---|---|---|
| Strengths (強み) | 内部環境 | 「特にない…あ、体力はあるかも?」 |
| Weaknesses (弱み) | 内部環境 | 「PC苦手」「英語できない」「老眼」…無限に出てくる |
| Opportunities (機会) | 外部環境 | 「……わからん」(情報不足) |
| Threats (脅威) | 外部環境 | 「AIに仕事奪われる?」「不景気」…不安だけ募る |



うっ…図星だ。「機会(チャンス)」を書こうとしても、世の中のトレンドなんて詳しくないし、結局「気合いで売る」しか思いつかないんだよな。



そこじゃ。お主の脳内ソースは「過去の経験」しかない。しかし、ビジネスのチャンスは常に「外部(未来や市場)」にある。
アナログ人間が自力で「機会」を探すのは不可能に近い。だからこそ、世界中の情報を検索できるGeminiに「外」を見させるのじゃ。
【Gemini推奨】「機会(チャンス)」はGoogle神にググらせろ
ここで、他のAI(ChatGPT等)とGeminiの決定的な違いを解説します。
それは「Grounding(グラウンディング=根拠付け)」能力です。
Geminiは、Google検索エンジンとリアルタイムで連動しています。
Google Japan Blog等の公式情報でも強調されている通り、「今、世界で何が起きているか」を調べた上で、あなたの商品の売り場(機会)を提案できるわけです。
▼Geminiを使うメリット
- 検索不要: わざわざニュースサイトを見に行かなくても、AIが勝手にリサーチしてくれる。
- 最新情報: 最新の市場トレンドに基づいた提案ができる。
- URL付き: 情報のソース(一次情報)をリンクで示してくれるので、営業資料にそのまま使える。
つまり、「私の強みは何か?」と聞くのはやめて、 私の商品は、今の世の中ならどこで売れるか?」とGeminiに聞くのが正解となります。
【コピペでOK】40代営業専用・起死回生のSWOTプロンプト
では、実際にやってみましょう。 今回はアキ部長の主力商品『完全乾燥(パーフェクト・ドライ)サブレ』を例にします。(※口の中の水分が全て奪われるが、なぜか癖になる架空の菓子)
以下のプロンプト(命令文)をコピーして、[ ]の部分をあなたの商材に書き換えてGeminiに投げるだけです。
あなたはベテランのマーケティングコンサルタントです。
以下の[商品]について、Google検索を活用してSWOT分析を行ってください。
# 商品情報
商品名: [完全乾燥サブレ]
ターゲット: [40代〜60代のサラリーマン]
特徴: [極限まで水分を飛ばしたサブレ。非常に硬いが、保存性が高く、噛めば噛むほど味が出る]
# 分析の条件
1. 現在の日本市場のトレンド、消費者動向、気象情報などの最新ニュースを検索してください。
2. 特に「Opportunities(機会)」と「Threats(脅威)」の外部環境分析に重点を置いてください。
3. 私の「強み」や「弱み」は推測で構いません。
4. 分析結果に基づき、明日からできる具体的な「営業アクション」を1つ提案してください。
実際のGeminiの回答(イメージ)



ふむふむ…検索結果が出たぞ。お主の『完全乾燥サブレ』には、意外な追い風が吹いておるようじゃ。
【Geminiの分析結果(抜粋)】
- Opportunities(機会):
- 災害備蓄意識の向上: 農林水産省が推奨する「ローリングストック(日常食の備蓄)」が定着。賞味期限が長く、硬くて割れにくいサブレは「最強の保存食」として再評価される可能性がある。
参考:災害時に備えた食品ストックガイド – 農林水産省 - オフィスの「咀嚼(そしゃく)」需要: リモートワーク疲れによる集中力低下に対し、「硬いものを噛んで脳を活性化させる」健康法が一部で注目されている。
- 災害備蓄意識の向上: 農林水産省が推奨する「ローリングストック(日常食の備蓄)」が定着。賞味期限が長く、硬くて割れにくいサブレは「最強の保存食」として再評価される可能性がある。
- 具体的な営業アクション:
- 「防災用品コーナー」への提案: スーパーの菓子売り場ではなく、ホームセンターの防災コーナーや、企業の総務部へ「備蓄用おやつ」として営業をかける。



な、なるほど…!「美味いかどうか」ばかり気にしてたけど、「硬くて乾いてる」ことが農水省推奨の「ローリングストック」需要にハマるなんて…。
これなら、いつものスーパーじゃなくて、総務部に電話してみるか!
【Geminiで深堀り】「で、どこに行けばいい?」営業リスト作成プロンプト
分析で「防災コーナーがいい」とわかっても、自分で一から企業を調べるのは面倒です。
ここでもGeminiに「追撃(深掘り)」をかけましょう。
この「リスト作成」こそが、営業の時間を最も奪う作業だからです。
さきほどのチャットの続きに、以下のプロンプトを入力します。
ありがとう。では、その「営業アクション」を実行するために、
私のアプローチ先として有望な「企業リスト」を5社作成してください。
# 条件
・エリア:[東京都内]
・業種:[ホームセンター、またはオフィス用品の卸売業者]
・選定理由:なぜこのサブレと相性が良いかも一言添えてください。
【Geminiの回答イメージ】
- 1. 株式会社〇〇ホーム(本社:江東区)
- 選定理由: 最近、防災グッズのPB商品開発に力を入れており、OEMとしての提案も刺さる可能性があります。
- 2. △△オフィスサプライ(本社:千代田区)
- 選定理由: 「健康経営」を掲げる企業向けに、オフィス用置き菓子のサービスを展開しています。



すげえ! 社名と理由まで出てきた! これ、俺がGoogleマップでポチポチ探してた3時間が3秒で終わったぞ…。
【反則技】日報ファイルを「ドラッグ&ドロップ」して丸投げする
さて、「売る場所」は見えました。次は「自分自身の強み」です。
言葉で説明するのが苦手なアナログ営業職には、さらに強力な「ファイル丸投げ」という反則技があります。
Gemini(現在は無料版でもアップロード可能)は、Excel、Word、PDFなどのファイルを直接読み込んで分析する能力がズバ抜けています。
「自分の強みが言葉にできない」なら、過去の「営業日報」や「顧客からのメール」をGeminiに読ませてしまいましょう。
手順(3ステップ)
- 素材の準備: 過去に自分が書いた「営業日報」や「月報」の中で、比較的うまく書けたもの(または顧客に褒められたエピソードがあるもの)を3〜5つ選ぶ。
セキュリティ注意: 会社支給のPCで勝手にアップロードするのはNGです。個人名や企業名は伏せるか、自分のスマホのメモ帳にある「個人的な振り返り」を使いましょう。 - アップロード: Geminiの入力欄にある「+(プラス)」マーク、またはクリップマークを押してファイルをアップロード(またはテキストをコピペ)。
- プロンプト入力: 以下の命令を出す。
添付したファイルは、私の過去の営業日報です。
これを読み込み、以下の分析を行ってください。
1. 私が「顧客から評価されているポイント(強み)」を抽出してください。自分では気づいていない些細なことでも構いません。
2. 私の営業スタイルにおける「勝ちパターン」を言語化してください。
3. 辛口で良いので、改善すべき「弱み」と、それを補うための対策を教えてください。



おいおい神さま、俺の日報なんて「今日は〇〇商事に行った。疲れた。サブレが1個売れた」くらいしか書いてないぞ?



それでも十分じゃ。「1個売れた」時に、お主がどんな雑談をしたか、どんな顔で訪問したか、行間から滲み出る人柄をAIは読み取るのじゃよ。
例えばお主の日報には、「先方の部長と昭和歌謡の話で盛り上がった」という記述が多い。これは「共感力」と「中高年キラー」という立派な強みじゃ!
【仕上げ】上司を一発で黙らせる「企画書」への変換
分析をして、リストも作った。最後に必要なのは、それを上司に認めてもらうことです。
せっかく見つけた「勝ち筋」も、口頭で伝えるだけでは「ただの思いつき」と却下されてしまいます。
最後にもう一押し、Geminiに「企画書」を作らせて完結させましょう。
ここまでの分析(サブレの市場機会、営業リスト、私の強み)をまとめて、
上司に提出するための「新規開拓・営業戦略書」を作成してください。
# 形式
・A4用紙1枚で読める分量
・箇条書きで簡潔に
・「目的」「背景(市場機会)」「具体的なアクション(リスト)」「期待効果」の構成で
これで出力されたテキストをWordに貼り付ければ、「社長に出せと言われていた営業戦略」が完成です。
まとめ:まずは「自分の名前」ではなく「商品」を分析せよ


個人のSWOT分析というと、つい「自分探し」になりがちです。
しかし、40代の営業職が今さら自分を変えるのは大変です。
まずは「商品」のSWOT分析をGeminiにやらせてください。
「この商品は、今の世の中ならここで輝く」という場所が見つかれば、それを売りに行くあなたの足取りも軽くなるはずです。



そうか…。「俺がダメだ」じゃなくて、「俺のサブレを欲しがってる場所」をAIが見つけてくれるんだな。 しかもリストも企画書もできた…。
よし!明日、これを社長の机に叩きつけてから、防災コーナーの担当者に突撃してくるわ!

